パソコンの満足度は本当に人によって違うというか使い方によってかなり変わるので、できれば自分で選んで欲しいなあ・・・と思うんですが、とはいえ結構高い買い物なので、失敗したくないという学生さんの気持ちもわからなくもないんですよね。今の学生さん(に限りませんが)、金銭的にも時間的にも、失敗の余裕がないですもんね。
 この記事では「首都圏近郊で電車通学している文系の女子大学生」向けに、「1キロ以下」で「A4サイズくらいまで」、「タッチタイピングがきちんとできる」(≒液晶サイズ10インチ以上の)機種をまとめていきたいと思います。
 とはいえ、海外メーカーでも1年に1回、国内メーカーに至っては1年に2回も3回も新モデルが投入されてしまうので、ここでは各社のざっくりとしたラインナップを紹介します。細かくはシーズンごと・機種ごとにまとめた記事を作ったので、そちらを参照してください。また、新入生が3月に購入を検討する場合には、大学や大学生協が出している「推奨モデル」がかなりオトクなので、まずはそちらを検討してください。

女子大学生が持ち運んで使いやすいノートパソコンの条件

 女子大学生が持ち運んで4年間使うパソコンに必要そうなスペックは以下のような感じです(2022年9月現在)。

  • 重さ:1キロ以下
  • 大きさ:A4サイズ以下
  • メモリ:最低8G、できれば16G
  • 記憶領域:SSD128G・できれば256G
  • 解像度:フルHD以上
  • バッテリ:公称10時間以上
  • 充電方法:USB TypeC対応

 重さと大きさは「電車通学の女子大生」にとってはかなり重要なので譲れないポイントです。教科書も重いですしね。
 メモリ・記憶領域・解像度については「我慢しようと思えば我慢できる」ポイントになります。それこそ「値段と応相談」という感じですね。ただ、Office製品やChromeなどのブラウザは結構メモリを使うので、レポート作成や調べ物などで(つまり大学生として)使い倒すのであれば8Gは必須、マルチメディア系の学科の学生でお金にちょっと余裕があるのであれば16GのPCを買ったほうが絶対にいいです。
 SSDは256Gあったほうがいいですが、値段的に難しい場合は128Gに落として、各種クラウドサービスをうまく使いこなしてしのぎましょう。
 解像度は大抵フルHD以上なのであまり気にしなくても大丈夫なのですが、たまにカスタマイズメニューで「ただのHD」が紛れていることがあるので、そこだけは注意しましょう。
 バッテリ・充電方法については「大学で充電できるか」「出先で充電できるか」というところに関わるので、上級者であればあるほど考えておいたほうがいいポイントですね。どんなパソコンでもバリバリ使っていると公称時間の4割くらいしか持たないのですが、USB TypeC経由での充電に対応していれば、スマートフォンなどの充電に利用するモバイルバッテリーを利用することができます。大学や出先で電源コンセントを探してウロウロしなくてもよくなるので、実は結構ポイント高いです。バッテリ容量の話については以下に書いたので参考にしてください。

[購入前]パソコンのバッテリ駆動時間ってどれくらいあれば大丈夫?

バッテリ駆動時間ってどれくらい参考になるの?っていう人向けに実働(体感)駆動時間についてまとめました。目安は4割です。

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そもそもどんなメーカーがあるの?

 実は「1キロ以下・A4サイズ前後」ってパソコンを出しているメーカー、そんなに多くはありません。
 アメリカだと「車で運べればモバイル」なので、1キロ越えていても全然平気なんですよね。「車」「徒歩」「スクールバス」前提なので、小中学生向けのパソコンですら1.2キロ近辺が普通です。

 というわけで、ここでは「1キロ以下・A4サイズ以下」の機種を出しているメーカーを挙げてみました。ちなみに大学あっせんPCや生協PCもこの中から選ばれていることが多いと思います(それだけ選択の幅がない、ということでもあります)

国内メーカー

 国内で1キロ以下のパソコンを出しているのは2022年9月時点では次のとおりです。

海外メーカー

 海外メーカーで1キロ以下のPCを出してるメーカーは次のとおりです。

  • Microsoft
  • ヒューレットパッカード
  • ASUS(エイスース)
  • Lenovo

なお私の勤務先の大学では富士通とMicrosoftのあっせんがあったのでその2社のPCを持っている学生さんがほとんど……と言いたいところですが、そんなこともありません。Macを持ってきてる子も多いので、やはりカッコよさは利便性に勝る、ということでしょうか・・・。

メーカー別詳細

 パソコンにあんまり興味のない学生さんも多いと思うので、ここからはまず各メーカーの特長をざっくり説明していきたいと思います。

[2019春]文系女子大学生向けのお勧めパソコン

本格的に新入生&新入生の父兄から問い合わせを受ける季節になりました。というわけで2019年春のラインナップから、新しく大学一年生になる女子大学生にお勧めの1キロ以下・A4以下・おおよそ15万円以下の機種に絞って紹介します。でもまずは大学モデルを検討しましょう!

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NEC

 正式な社名は「日本電気株式会社」。つまりNECのNは「Nippon」のN。
 昔むかし、まだWindowsがなかったころ、PC88とかPC98といったパソコンを作っていた、古式ゆかしいメーカーです。(お父さんがパソコン少年だったらもしかしたら知っているかも?)
 スマートフォンの普及とともにパソコン部門の経営が微妙になり、パソコン部門は中国のLenovoと経営統合(Lenovoが7割弱、NECが3割強の持ち株)しています。
 軽くて高性能、しかもPanasonicほどお高くない、ということで理系人気は結構高い気がしますね。私は理系出身なのですが、大学時代の友人先輩にも使っている人が多いです。

富士通

 古河電気工業とドイツのシーメンス社が合弁会社として設立した富士電機製造株式会社から通信部門が独立してできた富士電機。富士の「富」は古河グループの「ふ」、「士」はシーメンス社(ドイツ語読みの「ジーメンス」)の「じ」に由来するダジャレ社名であることを知ったときにはびっくりしたものです。
 NECと同じく、遠い昔にはFM-TOWNSというパソコンを作っていた由緒正しいメーカーです。
 かつてはSONYと張り合ってLOOXという超小型ノートPCをだしていたのですが、いまは無難なラインナップとなってしまいました。そしてパソコン部門はやはりNECと同様に経営が(略)となり、Lenovoと統合(半分弱が富士通の持ち株)しています。
 価格的にはお高めのほうなのでPanasonicと同じく「大学モデルがあればラッキー」というカテゴリでしたが、学割サービスがはじまったのでだいぶお勧めしやすくなりました。あと大学向けの営業に力を入れているので、大学によっては「大学あっせんパソコン」としてお得に買える場合があります。

富士通 WEB MART 学割

 ネットショップから買うときにはモデル名が変わる(UHではなくWU)ので気をつけましょう。いつも思うんですけど、型番を大幅に変えるのやめてほしいです・・・。

VAIO

 かつてはSONYのパソコンブランドだった「VAIO」が、その名前を冠して独立して早数年。
 いまでもクールでオシャレなイメージは保ちつつ、でも全力でPanasonicと同じビジネス路線を走っているので、ちょっと学生さんには手を出しづらい価格帯がメインです。
 それでも12万円くらいで買おうと思えば買えるだけいい時代になりました。私がはじめてVAIOブランドの小さなパソコンを買ったときには30万円くらいしたんですよね(バイト代めちゃくちゃつぎ込んだ)。
 ディズニーモデルはめっちゃ可愛いので、好きな人には頑張って手に入れて欲しいパソコンですね。でも、Sony Storeでは物損が3年までしかつけられないことに注意です。

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Panasonic

 経営の神様こと松下幸之助が設立した松下電器産業株式会社の、海外市場向けブランドであった「パナソニック」。ブランド力の強化のために「松下」「ナショナル」「パナソニック」を一本化して「パナソニック」になりました。
 レッツノートはVAIOと並んで歴史のあるモバイルノートパソコンブランドのひとつです。
 質実剛健、軽くて丈夫、代わり映えしないところが安心感、というビジネスマン御用達Panasonicのノートパソコン。国内人気は絶大です。
 基本的にはお高くて手がでないのですが、大学によっては、Panasonicの工場とゴニョゴニョして作った特別モデル(お安い)が手に入ることがあるので、もし手に入るのならそれを狙いましょう。
 お買い得生協モデルの買い方については以下の記事をどうぞ。

レッツノートをお手頃価格で買うには

レッツノートをお安く買うなら、大学生協がおすすめです!生協のない大学に通っていても、インターカレッジコープに入れば大丈夫!

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 昔はね、トラックボール付きのノートパソコンとか出してたんですよ・・・。

東芝→dynabook株式会社

 からくり人形の開発者:初代田中久重が明治八年に創業、二代目久重が東京・芝浦に移転、もろもろあって東京芝浦電気株式会社になり、やがて東芝という名前になったのが昭和59年。明治から昭和にかけて日本の電気産業を牽引してきた立役者ですが、もろもろもろもろあって、パソコン事業はシャープに売り渡されてdynabook株式会社になってしまいました。かなしい・・・。
 とはいえ新会社のトップバッターとして発表されたノートパソコンは「軽くて早くてお手頃」な優れもの。ビジネスマン向けで味わいには乏しいですが、オススメできるクオリティで仕上がっていると思います。メモリ16Gつんでも20万切るというコスパは素晴らしいのひとことです。
 こちらもオンラインショップから買うときには会員登録してから買いましょう。3万円くらい安くなります。
東芝ダイレクト

ASUS(エイスース)

 モバイルノートパソコン好きの心をくすぐるパソコンを出してくれるASUS。
 国内メーカーじゃないので知名度は低いけれど、でもいいメーカーですよ!(うちには4台あります・・・)
 あんまりお金はないけれどパソコン使わなきゃ!みたいな学生さんにはお勧めです。

サイトTOP

HP(ヒューレッドパッカード)

 こちらも国内メーカーじゃないので知名度が低い(ような気がする)ヒューレットパッカード。
 ラインナップはさほど広くないけれど、ピンポイントで魅力的な機種を出しています。
 直販しかないとか、めちゃくちゃ安いわけじゃないとか、微妙なところもあるんですが、なんといっても取り回しのよいサイズと軽さと盗難保証が魅力です。

HP Directplus -HP公式オンラインストア-

文系学部しかない女子大学の情報系部門に勤務しています。
学生さんからの相談をもとに、ノートパソコンの買い方、Officeのプラン、便利なサービス、女子大生向けのセキュリティ対策ポイントなど、いろいろまとめていきますので、参考にしてもらえるとうれしいです。
質問などあればこちらまでどうぞ。